法務

日本国内・EU・アメリカでの金融規制対応について

当社は、金融情報プラットフォーム・MT4/MT5(MQL4/MQL5)とAI(人工知能)~品質保証開発に特化した日本発のフィンテック企業です。グローバル市場を前提としたニッチ戦略に基づき、特にプロップトレーディングファーム様や先進的なFXブローカー様向けに、最先端のソリューションを提供しております。

本日は、当社の事業戦略の中核である、日本、米国(US)、欧州連合(EU)の主要金融市場における規制対応(RegTechアプローチ)についてご紹介します。

※重要な前提として、AI MQL合同会社は投資助言に該当する業務は一切行いません。


グローバル金融規制の「盾」を築く:AI MQL合同会社が提供する日米欧市場向けコンプライアンス戦略

1. はじめに:変化する規制環境とRegTechへの戦略的ピボット

金融市場におけるAIとアルゴリズム取引の進化は目覚ましいものがありますが、同時に各国規制当局による監視も強化されています。

特に、当社が主要顧客層とするプロップトレーディングファーム業界では、米国のMy Forex Funds(MFF)社に対するCFTC(米商品先物取引委員会)の訴訟が大きな転換点となりました。この事例は、事業運営における「恣意性」や「不透明性」の疑惑が、規制リスクだけでなく、トレーダーコミュニティからの信頼失墜という事業継続リスクに直結することを浮き彫りにしました。

この市場環境の変化を受け、AI MQL合同会社は自らをRegTech(規制技術)企業と再定義しました。単なる取引アルゴリズム(矛)の開発から、顧客の事業を規制リスクから守る「コンプライアンス・シールド(盾)」の提供へと戦略的にピボットしています(参照:AI MQL事業戦略書 v8.1〜v8.5)。私たちの使命は、顧客が規制当局と市場の双方に対して「説明責任(Accountability)」を果たせる技術的基盤を提供することです。

2. 当社のUSP:「法的・技術的不可分性」による深い堀

競合他社がコモディティ化した不正検知機能を提供する中、AI MQLの独自の価値提案(USP)は、以下の三位一体のソリューションを「法的・技術的に不可分な」ものとして統合する点にあります。これこそが、他社が容易に模倣できない「深い堀」となっています。

  1. 高度な矛(GenAI因果指紋分析):従来のルールベースでは検知困難な「隠れコピー取引」や悪意のあるEA利用といった高度な不正行為を、最先端の「GenAI因果指紋分析」技術を用いて検知します。誤検知を防ぐための「反事実検証」も実装しています。
  2. 法的証跡の盾(XAI/LLM支援ブリーフィング):「矛」が検知した結果に対し、XAI(説明可能AI)を活用し、なぜその取引が不正と判断されたのかを客観的に説明する「調査ブリーフィング」を生成します。
  3. 不可改竄SRE基盤(監査耐性インフラ):生成された全ての証跡の完全性・非改竄性を、インフラレベル(SRE:サイト信頼性エンジニアリング)で保証します。私たちはSREを「法的に耐えうる記録の管理人」と位置づけ、厳格なSLO(サービスレベル目標)を契約で保証します。

3. グローバル金融規制への対応フレームワーク

AI MQLのソリューションは、開発段階から各国の主要な金融規制要件を織り込んだ設計(コンプライアンス・バイ・デザイン)を採用しています。以下は、私たちの「盾」が準拠する主要規制のクロスウォーク(対応表)です(参照:AI MQL事業戦略書 v8.5)。

規制要件対象地域主な内容AI MQLの対応機能
SEC Rule 17a-4アメリカ電子記録の原本性・再現性WORM(書換防止)または監査証跡代替方式による原本保存
FINRA Books & Recordsアメリカ記録保持期間(例:3年〜6年)法域・記録クラス別のパラメトリックな保持期間設定
MiFID II(第2次金融商品市場指令)EU耐久媒体での記録保持(5年〜7年)WORM/監査証跡による耐久媒体対応、保持期間設定
GDPR / ePrivacy指令EU・英国個人データ保護、デバイス指紋等取得の同意明確な同意取得UIまたは匿名化代替手段の具備支援(法的同意テンプレート提供)
SOC 2グローバルセキュリティ、アクセス管理全ての証跡アクセスに対する詳細な監査ログ(トレーサビリティ)
法務一般(RFC3161)グローバル時点存在証明IETF RFC3161準拠の認定タイムスタンプの付与

4. 各国・地域における規制対応の詳細

4.1. アメリカ市場:CFTCとSECの監視強化への対応

アメリカ市場では、「恣意性の排除」と「証跡の完全性」が焦点となります。

  • 「恣意性」排除の証明(対CFTC/SEC):MFF事件で問われたのは、ファーム側による「恣意的なルール適用」の疑いでした。当社の「盾(XAI)」は、例えばトレーダーが失格となった際に、その判断が客観的なデータと検証に基づいていることを証明します。これは、規制当局からの追及に対する最も強力な防御となります。
  • SEC Rule 17a-4への準拠:米国の金融関連記録には厳格な保存が義務付けられています。当社の「不可改竄SRE基盤」は、Rule 17a-4(f)に準拠し、WORM方式または2023年の規則改正で認められた「監査証跡代替方式」を採用し、記録の原本性を保証します。また、RFC3161タイムスタンプにより「時点存在証明」を担保します。
4.2. EU・英国市場:MiFID IIとデータ保護の壁

EUおよび英国市場では、包括的な金融規制と厳格なデータ保護規制の両立が求められます。

  • MiFID II(アルゴリズム取引規制):MiFID IIは、取引記録を「耐久性のある媒体」で最低5年間(当局要請で最大7年)保持することを義務付けています。当社のSRE基盤は、この要件に対応します。
  • GDPRとePrivacy指令:不正検知のために収集するIPアドレスやデバイス指紋、EA指紋は個人データに該当する可能性があります。当社は、顧客がEU/UK域内のトレーダーから適切な同意を得るための「法的同意テンプレート」を提供し、データガバナンスを支援します。
  • EU AI Act(AI規制法)への備え:将来的に金融分野のAIが「ハイリスクAI」に分類された場合、透明性が要求されます。当社のXAI技術は、この要件を先取りするものです。
4.3. 日本市場:金融商品取引法とAIガバナンス

日本市場においては、金融商品取引法(金商法)への抵触回避と、金融庁が推進するAIガバナンスへの対応が重要です。

  • 金商法(投資助言・代理業規制)への対応:AI MQLは、投資助言に該当する業務は一切行いません。提供するAIモデルは、あくまで顧客のリスク管理やコンプライアンス体制構築を支援する「技術的ツール」であり、個別の投資判断を助言するものではないことを明確にしています。
  • AIガバナンスと説明責任:金融庁の「金融分野におけるAI利活用原則」に基づき、AIの説明責任が求められます。当社のXAI技術は、AIの判断根拠を可視化することで、この要件に直接的に対応します。

5. 戦略的パートナーシップ(トライアングル・アプローチ)

当社は「技術的証跡」の提供に特化していますが、規制ポリシーの策定や法務助言は専門外です。そのため、当社はPwCやDeloitteといった大手コンサルティングファーム(RegTechパートナー)との戦略的連携を推進しています(トライアングルGTM戦略)。

彼らが提供する「政策・規程の策定」と、当社が提供する「技術的証跡」を組み合わせることで、お客様に対して最も包括的で信頼性の高いコンプライアンスソリューションを提供します。

まとめ

AI MQL合同会社は、高度なAI技術力(矛)と、それを支える強固なコンプライアンス基盤(盾)を併せ持つ技術集団です。私たちは、日・米・欧の複雑な規制環境を深く理解し、技術と法務の融合を通じて、お客様の事業継続とグローバル金融市場の健全な発展に貢献してまいります。

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